甘味処での打ち合わせを終えた後、次のクライアントへの手土産を探しながら、地下鉄の駅に向かいます。そして見つけたのが「三原堂本店」さん。場所は、東京メトロ水天宮駅を上がってすぐ目の前、新大橋通りと水天宮通りの交差点の北西角。正に水天宮の門前です。此処「三原堂本店」さんは、1877年に三原田宗元氏が蛎殻町でお菓子屋さんを創業したのが始まりの老舗。現在地に移ったのは1887年なのだそうです。都内には、池袋や神田、本郷、西荻窪、茗荷谷などに同じ「三原堂」を名乗る老舗がありますが、全てこの本店で大正〜昭和初期に修行された職人さんの暖簾分けなのだとか。外観は現代的で、知らなければ老舗には見えません。ただ木製の看板には重みがあり、普通のお店でないことは、なんとなくわかるかも。店頭には「名代 どら焼き」と書かれた幟があり、私も手土産にそれを買うつもりで入店しました。店内のショーウィンドウには、どら焼きをはじめ、最中や豆大福、贈答用の詰め合わせなどがあり、売り切れているものもあります。予定通り5個入りの「どら焼き」を買ったのですが、入口の近くに「塩せんべい」のコーナーがあるのを見つけました。そこには、いかに厳選された原材料を使っているのかや、「Central Tokyo Premium Selection」の認定証まで飾ってあります。せっかくなので、自分用に10枚入りを一袋買って帰ることにしました。家に帰ってから、食べてみました。私はあまり煎餅には詳しくありませんが、大きさの割には非常に薄いのが特徴的です。表面には米の粒が残っていますが、これは原料が「うるち米」だからなのだとか。食べても、かなりの粒々感があり、しかも薄いのでパリンと心地良く割れます。「塩せんべい」という名前ですが、醤油の味も入っていて、比較的しっかりと塩味が付いているのに、なぜかあっさりと感じられます。正に、幾らでも食べられて、手が止まりませんね。お店にあった説明書きによると、使われている塩は、無添加・無着色で、にがり(ミネラル)を残した伯方の自然塩と、ドイツ産で二億三千万年前の地下層(400~700m)から採掘した、「ホワイトクリスタル」という岩塩なのだそうです。その貴重さはわかりませんが、少なくともこの味は純粋な塩を使っているからであるのは、多分間違いありません。久しぶりに美味しい「せんべい」を食べた様な気がします。お勘定は「どら焼き」1,586円+「塩せんべい」442円で、合計2,028円です。ご馳走様でした!